二極化するシステムエンジニアの市場価値

システムエンジニアの人材不足から求人数が上昇を続けているが、人材が集まらない最大の原因は市場価値の低さにある。システムの受託開発を中心として行っている企業では、海外クラウドサービスによる受託開発業者との競争に晒されている状態だ。
海外の単価が安い受託開発業者と競争力を維持するためには、複数の事業を同時進行する必要がある。日本のシステムエンジニア業界では、多重請負構造があるために最終請負者に支払われる報酬が少なくなっていることも問題だ。基本単価が上がらない状態で、多重請負を続けているとシステムエンジニアに対する市場価値が下がり続けてしまうだろう。
しかし、システムエンジニアの中には、自らの市場価値を常に高め続けている人達も存在する。多重請負構造の最下層にいつまでも留まらずに、自らシステム開発プロジェクトを提案する営業力を身に着けたシステムエンジニアは、開発力を持ちながら提案力も持っているので生き残れるわけだ。国の政策により新たにシステム開発が必要となる事例が多い一方で、特定の国家プロジェクトが終わった段階で大量の人材が余る状況が生まれる状況が問題である。
自らクライアントに対して営業をかけられるシステムエンジニアならば、特需景気に湧く事業と地道なプロジェクトのバランスを考えながら、仕事量を調整出来るので自らの市場価値を常に把握した上で仕事をしている。システムエンジニアは、単なる開発屋ではなく提案力と営業力を持った者が生き残れるだろう。
ちなみに、自身の市場価値の測り方や高める方法については、このサイトhttp://se-shijyokachi.com/で言及されていた。